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クマ出没注意

by Yuichiro Sugiura posted at 2006-04-08 17:15

そろそろクマが冬眠から覚め出したようです。Rocky Mountain Outlook誌によると、最近ボウバレー・パークウェイでクマの足跡が見つかったとのこと。

グリズリーかブラックベアかは判別ができなかったようですが、とにかくクマのシーズンに突入したのは間違いありません。季節にもよるけれど5月の第3週の頃には全てのクマが冬眠を終えるそうです。

冬眠から覚めたばかりのクマは空腹状態。しかしながらこの時期はまだ野や山にエサがあまりありません。エサを求めて人里に出てくる可能性も多いので注意が呼びかけられています。

ところでこのRocky Mountain Outlook誌ですが、カナディアン・ロッキーのニュースを満載した無料誌。バンフ、キャンモアではあちこちで配っています。スーパー、レストラン、商店などではよく入り口に置いてあります。

カナディアン・ロッキーにお越しの際は一度は手にしてページをめくってみてください。英語が苦手な方も、広告や写真を眺めるだけでもロッキーの生活の雰囲気が感じられて面白いと思います。英語が読める方にとってはロッキーの情報の宝庫。ホテルやレストランの広告も沢山あるので旅の情報収集にも有益です。

そうそう、今配布されている4月6日号は、先日このブログで紹介したオリンピックパレードの記事が一面を飾っています。

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取材中に出会った野生動物達

by Yuichiro Sugiura posted at 2006-09-07 17:10

さすが野生の王国カナディアン・ロッキー。今回は取材対象にしていなかったのだけれど、何度か遭遇しました。

大型の野生動物はどこに行っても観光客の人気者。道ばたに登場しようものなら、車が次々と停車してすぐに人ごみができます。

今回出会ったのはコヨーテ、マウンテン・ゴート、エルクなど。

聞く所によると人間にとってカナディアン・ロッキーで一番危険な動物はエルクだとか。はい、確かにおとなしそうな顔をしています。でも、発情期を迎える秋のオス、そして春の子育ての時期のメスはかなり凶暴になるのですよ。国立公園では30メートル以上は離れて見るよう注意を呼びかけています。

意外ですが、動物の中で人を病院送りにするナンバーワンの加害者はリス。可愛いくてつい手を差し出したところをパクリとやられるのでしょうね。リスは病気を持っている場合があるので病院での手当てが必要となります。

野生動物はペットでも家畜でもなし。お互いのために距離を置いたつきあい方が求められます。例え小動物でも餌を上げるのは厳禁です。

ちなみに野生動物に出会う可能性が高いのは早朝と夕暮れの時間帯。また頻繁に出没する場所があるので、動物好きの方はそうした場所を事前にチェックしておくとよいでしょう。ちなみに僕がマウンテン・ゴートを見かけたのはゴート・リックと呼ばれる塩分補給のためにマウンテン・ゴートがよく出没する場所でした。

マウンテン・ゴートと観光客
食事中のグラウンド・リス
マウンテン・ゴートは塩辛いのがお好き
夕暮れのエルク

思わぬ客人

by Yuichiro Sugiura posted at 2006-10-21 00:29
我が家のリビングルームの外は針葉樹の森。そこに思わぬ客人がやってきました。2頭のミュールディアです。鹿は年間を通じてこの辺ではあちこちで見られるので珍しくないのですが、さすがに窓のすぐそばに現れると驚きます。というか、興奮してしまいます(笑)。

窓の外で1時間以上草を食べたり、横たわって昼寝をしたり。時折、角で背中を掻く仕草を見せます。大きな角も実用的なんだなと妙に感心してしまいました。

訂正:元の記事ではエルクとしていましたが、このシカはエルクではなくミュールディアではとの指摘をいただきました。お詫びてして訂正します。ネット上にあるミュールディアの写真と見比べると確かに特徴が一致します。大きな耳がチャームポイントですね。

バルコニー越しのミュールディア
窓の外のミュールディア

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Re:思わぬ客人

Posted by ゆかり at 2006-11-07 11:31
ミュール・ディア、とっても可愛いお顔をしているんですね。
遠くで見ると、やはりエルクっぽいですが、お顔はエルクさんよりキュートかも。
一度本物を見てみたいです。

Re:思わぬ客人

Posted by すぎうら at 2006-11-08 03:45
同感、ミュール・ディアの方がキュートですね。性格も穏やかそうに見えるのだけれどどうなのだろう。

コメント、ありがとうございます!

激突、ビッグホーン・シープ

by Yuichiro Sugiura posted at 2007-03-28 14:04
ビッグホーン・シープの群れ

予告より一回飛んでしまいましたが、今回は週末にラジウム・ホット・スプリングスで出会った動物を紹介させてください。それはビッグホーン・シープ。アルバータ州の「州の動物」(正確には州の哺乳類)にもなっているカナディアン・ロッキーの人気者です。

カナディアン・ロッキーでは冬になるとほとんどの動物は冬眠するか暖かい場所に移動してしまうのですが、ロッキーの厳冬をそのまま越す動物が何種類かいます。ビッグホーン・シープもその類い。地上で最も強健な動物に数えられています。

ラジウム・ホット・スプリングスの町外れを運転している時、道路のすぐわきでこのビッグホーン・シープの群れが草を食べているのを発見。路肩に車を停めてじっくりと観察してきました。車が頻繁に往来するのですが意にも介していない様子でした。

実は一昨年の秋にもラジウム・ホット・スプリングスの群に遭遇したのですが、その時は町中にも関わらず悠然と車道を歩いていました。「ビッグホーン・シープに注意」、という道路標識が出ているのでこの辺りは頻繁に現れるのでしょう。

写真を見ておわかりの通り、特徴はなんといっても後ろ向きにカールした大きな角。オスの角は重さ18キロ以上にもなることも。オスはこの角の大きさで群れの中での地位が決まります。鹿のように毎年生え変わるのではなく、オスのビッグホーン・シープの角は成長し続けるので自然と年功序列が出来あがるのでしょうか。

ただし年を取るだけでは地位を維持するのは難しそうです。9月中旬から10月下旬の発情期になると、オスはお互いに助走をつけた上でこの大きな角を正面から激突させて、群れの中での優位性を競うのです。その衝撃力は推測1トン以上。激突の際の音が2キロ先まで轟くとか。年寄りにはさぞ堪えるのではないかと想像します。しかしオスというのはメスのためなら馬鹿なことをするものです。

ビッグホーン・シープの平均寿命は7年から8年。ほとんどの場合は寒さが厳しく餌に乏しい冬の間に寿命を迎えます。のんびりと餌を食べているように見えるビッグホーン・シープでしたが、厳しい寒さを生きぬき、そこまで訪れている春の気配にほっとしているところだったのでしょう。

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春眠暁をおぼえず?いえいえ、ちょっと立て込んでいました

by Yuichiro Sugiura posted at 2007-04-04 15:58
斜面に立つビッグホーンシープの群れ

惰眠をむさぼっていたわけでも、冬眠に戻ったわけではありません。4月からまたバンクーバーの生活がスタート。引越しのためブログの更新がままなりませんでした。その代わり引っ越しの道中で拾ったネタをいくつかお届けします。

今回の引っ越しルートは南回り。アメリカとカナダの国境近くを走行してきました。キャンモアからクータネイ・パークウェイでロッキー山脈を超えてBC州入り。この前紹介したラジウム・ホット・スプリングスを通過。そこからほぼまっすぐアメリカとの国境近くまで南下。左手には広々とした針葉樹の森の向こうにロッキー山脈が延々と続きます。これぞカナダ、と言いたくなる雄大な景色です。

国境のすぐ近くの町ヤークから方向を変え、バンクーバーのある太平洋岸を目指して西進。山を越え、沙漠を越え、ひたすらドライブしました。全行程1000キロくらいでしょうか。

途中ネルソンという街で一泊。付近にある秘湯に浸かり引っ越しの中休みと洒落込みました。この湯についてはまた別の機会に紹介したいと思います。ロッキーからは位置的にかなり外れてしまい日本からの旅行者には訪れにくいのが難点ですがなんとも言えない独特の雰囲気を持ちます。カナダの名湯と言えましょう。

そうそう、ドライブ中にまたビッグホーンシープの群れに遭遇しましたよ。前回は堂々たる巻角を持つオスの群れでしたが、今回はメスばかり。角がこぶりだから区別がつきます。

なんでだろうと思って調べてみたところ、通常ビッグホーンシープのオスは成長すると年の大半をメスの群れから離れて、オスだけの群れで行動をするとのことです。なるほどね、と思うとともに、なんで離れて生活するの?という新たな疑問も湧きました。機会があったら調べてみたいと思います。

例のごとく群れは道路のすぐ脇の斜面で草をむしゃむしゃと食べていました。ビッグホーンシープはマウンテンゴートほどではないにせよなかなかのクライマー。急峻な崖を軽やかな足取りでジグザクに上り下りするとか。幅5センチほどの段を足場にしてしまう運動神経の持ち主です。登りでも時速24キロの速度で移動できるとか。

身軽と言えば、その翌日に夜道で出会ったミュールディアもすごかった。ヘッドライトに目が眩んでしまったのか、山道の真ん中で立ちすくむ2頭。反射で目が異様なくらいに輝いています。直前で車を停めて5秒程にらめっこ。次の瞬間に60度くらいの角度の斜面をまっすぐ一気に駆け上がり漆黒の闇の中へと消えていったのでありました。

山猫出没 後方注意

by Yuichiro Sugiura posted at 2007-04-12 09:03
クーガー除け帽子

写真の品はラジウムホットスプリングスのインフォメーションセンターでみかけたもの。目が印象的な帽子です。動物を模した子供用の帽子というのはよく見かけますが、この帽子は大人サイズ。それに子供が「かわいい」とよろこびそうなそうなデザインでもなし。むしろ目が冷ややかで怖いくらいです。これがカナディアンの感性なのか、というとそういうわけでもなし。ではいったいなんなのでしょう?実はこの目にはとっても実用的な意味があるのです。

カナディアン・ロッキーを徘徊する大型のネコ科の野生動物といえば。そう、それはクーガーです。ピューマともマウンテンライオンとも呼ばれており、ライオン、虎、ジャガーに次いで4番目に大きなネコ科動物。

[ピューマ - Wikipedia]
http://ja.wikipedia.org/wiki/ピューマ

クーガーは肉食獣です。ネズミやうさぎなどの小動物だけではなく、エルクや、ビッグホーンシープといった大型の動物を捕食することも。

山中をひっそりと単独行動しているためめったに見ることはありません。また基本的には人間を襲いませんが、まったく襲わないわけではないのです。特に子供や小柄な人は要注意。怖いのはクマと違ってクーガーが人間を襲う時は人間を獲物とみなして襲うこと。背後からそっと忍びよったり、木の上に身を潜めて待ち伏せをしたり… まさに狩人。

このクーガーを避けるために考案されたのが写真の帽子です。目の部分を後ろにしてかぶると、クーガーを混乱させ攻撃をためらわせる効果があるとのこと。後ろからそーっと気づかれないように忍び寄ろうと思っても、後頭部に目があるとぎょっとしてしまうのでしょうね。

商品棚の説明書きには効果実証済みとありました。なんでもどこかの原住民が虎からの襲撃をふせぐためにマスクを後ろにかぶっていてそれが効果をあげているとか。ちなみにロッキーでこの帽子を被っている人を見かけた事は一度もありません。

同じインフォメーションセンターにラバーボアという蛇の保護を呼びかけるポスターがありました。この蛇は頭と尾の先が似た形をしていて、敵に襲われた際はとぐろを巻いて頭をその中にしまいこむそうです。で、尾をあたかも頭のようにして鎌首をあげ、攻撃するしぐさで威嚇するとか。頭隠して尻隠さずを意図的に実行してしまうわけです。相手が混乱するのは必至か。いや、偽装にすら気がつかないのかも。

人間の編み出したクーガー除け帽子も(本当に効果があるのなら)すばらしい工夫ですが、ラバーボアの技はさらに上を行っているようです。

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エルク減頭作戦発動中

by Yuichiro Sugiura posted at 2007-09-04 01:51
エルクの群れ

バンフ周辺でエルクが急増しているそうです。2004年に93頭だったのが、なんと現在は204頭。たった3年で倍以上ではないですか。観光客にとっては野生動物との遭遇率が増えるのだから喜ばしい事のように思えますが、そうも言ってられないようです。

日本に鹿害という言葉がありますが、カナディアンロッキーでもそれは同じこと(エルクは鹿の一種です)。エルクは下草や樹皮を餌とするので、頭数が増えすぎると幹がかじられて樹木が痛んでしまうのです。特にヤナギやアスペンの被害が大きいとのこと。アメリカのイエローストーンではエルクの増加が原因で森が死滅しそうになったこともあるとか。

またエルクは見かけによらず気性が激しく人に危害を加えることも少なくありません。エルクの増加は観光客にとっても脅威になりかねないのです。

動物は見かけで判断するなかれ。シャッターチャンスとばかり近寄りすぎないようにご用心を。彼らのキック力はK1格闘家のそれを軽く凌ぎます。

エルクが増えた原因は狼やクーガーと言った天敵が減ったこと。なぜ狼やクーガーが減ったか。それは人間が幅をきかせるようになり、それを嫌って居場所を変えてしまったから。どうやら悪者はエルクではなく人間なのかも知れません。

さてこの人間様、聖なる森林をエルクから守るために立ち上がりました。実験的に10頭のメスのエルクにGonaConという鹿用の避妊剤(性欲減退剤)を注射し、繁殖を抑制しようという作戦を打ち出したのです。これなら射殺や毒殺といった荒っぽい手段に訴えることなしに、エルクの生息数を減らせます。めでたし、めでたし…

もちろんこの「めでたし」に疑問を投げかけている人たちもいます。

GonaConに既知の副作用がないとされているとは言え充分な試験が行われているわけではない。GonaConが作られているアメリカでさえまだこの薬の許認可を受けていないではない。カナディアン・ロッキーのエルクを試験に使うのはけしからん。ーーというのが環境保護団体の言い分。

なるほど。その辺、確かに気になりますね。

おそらく最良の解決策は人間がカナディアンロッキーから退場すること。でもそれはほぼ不可能なので、動物と人間の共存の道を探っていくしかありません。そして共存のためにはどこかで妥協点が必要になるでしょう。

避妊でエルクに協力いただく、というのは妥協点としては悪い発想ではないと思います。ただこれは副作用がなければという前提ですし、思わぬしっぺ返しを環境から受けることになるのかも知れません。

公園管理局ではまずはバンフ周辺で2年間試験実施。結果が良好であればバンフ国立公園全域で長期的に実施するつもりだそうですが、注意深く、そして充分な敬意を自然に払いながら実施して欲しいものです。

[Banff Crag & Canyonの記事]
http://www.banffcragandcanyon.com/News/332585.html http://cgi.bowesonline.com/pedro.php?id=65&x=story&xid=327400

http://cgi.bowesonline.com/pedro.php?id=65&x=story&xid=327400

[Outlookの記事](英語)
http://www.utsb.ca/PDFs/Outlook_Aug16_2007.pdf

[GonaConについてのQ&A](英語)
http://digitalcommons.unl.edu/cgi/viewcontent.cgi?article=1006&context=usdaaphisfactsheets

  
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